作品
龍の棲家
岡村桂三郎(日本)
焼いた板に岩彩で鳥や象、空想上の動物などを描き、板の表面を削って制作する
作家。今回は信濃大町に伝わる「犀さい龍りゆうと泉小太郎の伝説」をテーマに、龍の目、鱗、尾などさまざまな部位を描いた板のパネルを会場全体に張りめぐらせた。ほの暗い空間は龍の体内か、あるいは龍に取り囲まれたよう。「美術は、人間のすぐ隣で、大自然の胎内に入るための入り口を常に開けていてくれている。自然の胎内の空ろのなかに宿るもの」という作家の言葉を彷彿とさせる。
岡村桂三郎(日本)
1958 年生まれ。焼いた板のパネルの上に、鳥や象、空想上の動物などを岩彩で描き、板の表面を削って作品を制作する。2004 年、芸術選奨文部科学大臣新人賞受賞。