作品
だいいち黒部ダム
栗林隆(日本/インドネシア)
「だいいち」の愛称で呼ばれる商店街の元呉服店に、信濃大町がその建設を支えた黒部ダムを約1/40スケールで再現。建築から100年以上前に建てられた会場の土壁の土と、大町市内の3種類の土を利用し「版築」という土を固める工法で制作した。ダム湖部分には安曇野穂高の土で模した山々と、その頂の雪を「塩の道」にちなみ塩で再現、ダム湖の水は適温に温められ足湯が楽しめるようになっていた。黒部ダムは、「黒部川第四発電所」にちなんで通称「黒四ダム(くろよん)」と呼ばれているが、「第一黒部ダム」は存在しない。作品名からも作家の遊び心が伺える。
栗林隆(日本/インドネシア)
1968 年生まれ。2002年デュッセルドルフ・クンストアカデミーをマイスターシューラーとして修了。人間と自然の関係性を表現の主題とし、「境界」をテーマに作品を制作。