作品
黒い跡
ソ・ミンジョン(韓国)
採光の明るい屋内ゲートボール場に、雪の表面に倒れた木を連想させるインスタレーション作品が現れる。白いブロック上に横たわる炭化された大木と、その熱で溶けた発泡スチロールの跡が、見慣れた自然の風景と、永久的に分解されない人工物という対比を描き出す。地球温暖化や山火事の脅威を象徴し、自然災害による物質の喪失とそれによる心理的な影響を表す。自然と人間の関係を問いかける作品。
ソ・ミンジョン(韓国)
韓国・日本・ドイツで多角的に美術を学び、場所の特性や歴史、物語などを創作の起点とする。近年では発泡スチロールをおもな素材とし、強いエネルギーを感じさせる作品を制作している。1972年韓国生まれ、在住。