作品
道がぶつかる時
ダナ・アワルタニ(パレスチナ)
古くからの治水・利水の歴史を残す越荒沢堰の森に、塩の結晶構造にインスピレーションを受けた幾何学的な彫刻作品が出現する。作家の出身地であるヨルダンやパレスチナの死海沿岸では塩の結晶がよく見られるが、岩塩が天然資源として存在しない日本では、天日塩が沿岸部から内陸へと運ばれていた。塩の交易がもたらした地域の発展と、作家の背景を重ね合わせ、歴史と文化の交差点を象徴する作品が現れる。
ダナ・アワルタニ(パレスチナ)
アラブ文化を構成する形式や概念、空間性に注目し、それらの再解釈に取り組むアーティスト。イスラム美術の伝統的な要素である幾何学模様を、美術における「抽象」という概念の新しい系譜として哲学的に再定義する作品を制作している。