この2週間、私は高瀬川周辺の植生を調査していました。特に、七倉ダム近くに現在自生している草木について調べました。1970年代のダム建設のためにいくらかの草木は伐採され、ダム建設後には緑化のための植林が行われたそうです。そこで伐採された木や、はげ山になった場所に入植した先駆的な木の名前を知りました。ハリギリやニセアカシア、オオカメノキといった種類です。
そこで、オオカメノキという名前が、高瀬渓谷でどんな音でコダマするのかに、興味をもちました。
今、私の思考を占拠しているひとつの問いがあります。それは、「どの様に「反響」や「木霊」といった現象を視覚化するのか?」という事です。例えば、グラフを描くことで現わせるのかもしれません。
でも、私はここにいる間、コダマを視覚化する他の方法を考えます。世界の色々な渓谷とつながるコダマ(反響)のことを。
幸い、コーラスグループの皆さんを紹介してもらって、このプロジェクトを現実化するお手伝いをしてもらえることになりました。歌手の皆さんにそれぞれ木の名前をひとつ選んでもらい、来週はリハーサルをする予定です。日本語で木の名前を覚えないといけません。練習するために、木の名前を書いた小さな紙のカードを作りました。夕方に、私の部屋のホットカーペットの上に、このカードを広げます。