MENU

<国際芸術祭レポート>星の瞬き、時間が流れていることを忘れてしまった‖花咲く星に

「あぁ、薄雲がかかって来たね。」
市街地を抜けると、大町はすぐに暗闇が支配する空間に突入します。
「田舎」とか「自然」とか、表現はどうであれ、この「暗闇」に包み込まれる空間というのは、大町の魅力の一つです。

大町市は、生活インフラが整う市街地から大自然!!までの距離がとてつもなく近い。
大町で暮らしていて、日々の中の幸福感を感じる一つは、やはり「自然」
町の灯りを遮る山々の空には、無数の星が瞬くのです。


中山高原に広がる星空/さっきまで一面の星空が広がっていましたが、急に薄雲が風に流されて空を覆っていきました。

車のヘッドライトを頼りに、市街地から少し不安になりながら15分くらい東山の山中を車で走ると、木々のトンネルから急に星空が広がります。

ここは大町市東山エリアの「中山高原」
かつてはスキー場で、春には菜の花/夏には蕎麦の花が高原を覆うなんとも心癒される牧歌的な空間です。
今回は、大町市在住作家である 青島左門 氏の作品「花咲く星に」についてをレポートいたします。

花咲く星に

「うわぁ、綺麗!!」
作品は中山高原の丘の上にあります。
入口から作品までは小さな光がポツポツと並び道となっていて、その道を5分くらい歩きなだらかな坂を登ります。

坂を登りきったところには、上の写真のような景色が広がっています。

この作品をご鑑賞する上でのルール「お静かに」
それはわかっていても、どうしても「うわぁ、綺麗!!」なんて、誰しもが声を漏らしてしまいます。

この色のついた光は、生花を照らす小さなLEDの光で、花の色が淡く浮かび上がります。
それらの小さな灯りが無数に地面に灯り、そして空中に浮かんでいます。
それらを俯瞰してみると、どこまでが作品で、どこからが星の光がわからなくなります。

なんて幻想的なんだろう。

私はこの作品を撮影するために3度この場所に足を運びましたが、いつ来てもこの空間に心を奪われてしましいます。

時間が流れていることを忘れてしまった

私はこの景色の感動をどうにか写真に収めようと、シャッタースピードを落とし何度も撮影をしました。
宙に浮かぶ光は揺れたり、動いたり。
遠くに瞬くのは、星の光なだろうか。

遠くで聴こえる音楽と、森のざわめきと、暗闇に包まれた同じ空間を共に過ごす人の気配。
薄雲は風に乗りどんどんと形を変えていきます。

暗闇に支配れた空間は、この瞬く光の暖かさを知るための額縁のようです。

当たり前に流れる時間の中で、私は時間が流れていることを忘れてしまいました。
なんだか、この空間と同化してしまったかのように。
ふわふわと、瞬く光と同じように揺れているように。
言葉にできない感覚に浸るのです。

これは春の中山高原の朝の光景です。
点々と淡く輝く星がある暗闇の空間も、太陽がこの世界の全景を照らす空間も、どちらも素晴らしい場所なのです。

暗闇があるからこそ、光の美しさを、ぼくたちは知ることができるのかもしれないですね。

「花咲く星に」鑑賞期間

毎週金曜日・土曜日・祝前日 20:00 – 21:30 (入場は21:00まで)
※ご鑑賞できる展示期間は以下のとおりですので、ご確認のほどご鑑賞ください
〈6月〉9日(金)/10日(土)/16日(金)/17日(土)/23日(金)/24日(土)/30日(金)
〈7月〉1日(土)/7日(金)/8日(土)/14日(金)/15日(土)/16日(日)/21日(金)/22日(土)/28日(金)/29日(土)

農園カフェラビット臨時営業

中山高原内で通常はランチのみの営業をしている農園カフェラビットさんが、上記鑑賞期間に合わせて特別に夜間営業を行なっております。
芸術祭期間夜間特別メニュー/珈琲/ワイン/スイーツなどが愉しめますので、鑑賞と合わせて立ち寄ってみるのは如何でしょうか。

記事と写真
たつみかずき