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<国際芸術祭レポート>大町市陶芸の家の方にお話を伺いました〜ちょっとしたこぼれ話〜

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「8年といっても、長い人は20年以上もやられているんですよ。陶芸をすることが、とってもとっても楽しいんです!」
先日、大町市陶芸の家さんを取材で訪れた際に、メンバーのお母さんと会長さんにお話を伺いました。

芸術祭の本筋からはそれてしまいますが、芸術祭と関わっている地域の方々のことが気になったので、記事として取り上げたいと思います。

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こんにちは。
北アルプス国際芸術祭レポーターのたつみです。

上の写真は昨年12月半ばに撮影した写真です。
私たちは、こんな雄大な北アルプスの麓で日々を暮らしています。

眼下に広がる町並みの中の一軒のお家と山を比べてみたら、、
比べようのないくらい、山の雄大さが感じられるかと思います。

お山の上からこのように見下ろすと、人々の暮らしというのは見えづらいなぁ。と感じます。
芸術祭もしかり、なんだか、私たちが暮らす北アルプス山麓の地方都市、もしくは田舎地域には、持て余すほどの大きさを感じてしまうのです。(たつみ個人の感想)

この地域で行われる芸術祭とは、一体誰が創るのだろう??

もちろん、作品を創る作家さんたちの力や、芸術祭を実行する実行委員メンバー、日夜休みなく尽力する役所の職員の皆さんが、「芸術祭の核となる部分」を創っているのだと思います。

「芸術祭の主役は誰なんだ?」
1年前に芸術祭の集会でそのような議論が起こりました。

これについては、様々な意見が一人一人にあるのだと思います。

作家のものでもあるし、地域のものでもある。

作品がなければ芸術祭にならないし、それを展示する場所がなければ芸術祭はできない。
つまりは、作家抜きでも地域抜きでも、芸術祭を開催することなんてできない。

この芸術祭に関わる多くの人々 −創る人も、用意する人も、来る人も、誰かが欠ければこんな大きなものを創ることなんてできない!のだと感じます。

だから、きっと主役は、関わる全員!
であり、一人一人の各個人なのだと思います。

一人一人がどのような形で芸術祭と関わり、一人一人の「楽しい!」が連鎖してこそ、芸術祭がより素敵なものになるだと思います。
私は、地域で暮らす一個人として、とてもそんなことにワクワクしている次第です。

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陶芸の家のメンバーである、宮澤さんは目を輝かせて「楽しい!」と私にお話をしてくださいました。

その時間が私の中ではとても印象的だったのです。
これまで、芸術祭を俯瞰して見てきた中で「一個人」の姿が見えることがなかったからです。

冒頭にも書いたように、私にとって芸術祭はとてつもなく大きく、想像が困難なものなのです。
それでも、この芸術祭のレポートを通して、芸術祭に関わる方、一人一人と出逢ってきたとのだと、改めて感じました。

先日レポートさせていただいた「おもてなし小皿プロジェクト」は、2000枚の小皿が手焼きされ、市内の小中学生一人一人が絵付けを行いました。
そうやって、「一個人」一人一人の力がなければ、成すことができないプロジェクトだったのです。

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「私は、釉薬をつける係なんです。絵付けのされたお皿がここに返ってきて、あの机では撥水剤が塗られて、ここで釉薬をつけるんですよ。」

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宮澤さんは私にお皿が出来上がるまでの工程を説明してくださいました。
陶芸の家は、60歳〜93歳の約40名のメンバーが参加されているのだそうです。

活動は毎週木曜/金曜の週2日だそうです。
この日は20名ほどの方が参加されておりました。

「始めた理由はね、会費が安かったから。それだけなの。でも、始めて見たらもう、楽しくて楽しく!あなたも陶芸、やってみたらいいわ。」
宮澤さんは生き生きと語ってくれました。

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「私は元々関西で、仕事の関係で大町に来たんです。定年してからも大町が良くてね、居着いたんです。それから蕎麦を打つようになって、そしたら、器も自分で作ってみたくなってね。」

大町市陶芸の家会長の白木さんはパッと見コワモテなお父さんですが、お話を伺ってみると笑顔が素敵な方でした。(笑顔の写真が撮れなくて残念)

「2000枚もの皿を作るなんて、最初は戸惑いました。それでも、子どもさんもお年寄りも、全体の協働がないとできないことなので、やってみようと思いました。大町にお越しになるお客さんも、絵を描いた子どもさんも、そして親も楽しめる。皿の後ろには窯印と絵を描いた子のアルファベットが入っているから誰の作品かがわかる。『あの子の作品が、あのお店にあったよ!』そんな連携があって、とてもいいと思います。」

これから始まる芸術祭に、期待も戸惑いも、地域では様々な声が挙がっています。
それでも、一人一人にとって芸術祭が「楽しい!」と目を輝かせて思えるものになればいいなぁ。
地域の一人一人が関わるこのできる芸術祭になればいいなぁ。
単純で子どもじみていますが、私はそんなことを想います。

北アルプス国際芸術祭は、誰かが創ってくれるものではなくて。
きっと、地域で暮らす私たち自身が創り上げるものなんだと。
そんなことを感じるのでした。

雪が溶けて、新緑が眩しい季節に行われる芸術祭。
季節の移り変わりを感じながら、来たる大きな町を挙げての芸術祭は着々と進んでいます!!

記事と写真
たつみかずき