市街地エリア

大町市街地は、かつて塩の道千国街道の宿場町として栄えたことで有名です。古い水路が多く残っており、趣深い町屋作りの家々の床下を流れる風景など、随所に小さな発見や驚きが潜んでいます。そんな街並みのなかに融合する現代アートを巡って、地図を片手にゆったりと歩けば、ふたつの時代を行き来するような独特の雰囲気を味わうことができるエリアです。

市街地エリア

大町市街地は、かつて塩の道千国街道の宿場町として栄えたことで有名です。古い水路が多く残っており、趣深い町屋作りの家々の床下を流れる風景など、随所に小さな発見や驚きが潜んでいます。そんな街並みのなかに融合する現代アートを巡って、地図を片手にゆったりと歩けば、ふたつの時代を行き来するような独特の雰囲気を味わうことができるエリアです。

1 ジミー・リャオ(幾米)[台湾]

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作品イメージ

私は大町で一冊の本に出逢った

設置場所 / 駅前広場、大町名店街 制作年 / 2017年 恒久作品

市民が持ち寄った本を市内商店街各所で貸し出す「街中図書館」から構想を得て、2017年大町名店街にある共同作業所「がんばりやさん」にJimmy’s Bookstoreを開店、約60種のブックカバーを制作し1600冊以上の古本を目隠しし、本との新しい出合いをつくりだした。今回は、さらに居心地の良い読書空間を目指してお店や本に手を加え、グッズや軽食を提供する移動式販売車も登場する。さらに、信濃大町駅の駅前広場に新作の彫刻作品、本を楽しむ2人のこども“書童”が、訪れた来場者を出迎え、物語の世界と自然豊かな山間の街に人々を誘う。


1958年台湾生まれ / 在住。台湾のベストセラー絵本作家。絵を言語に見立てた手法で、詩的で魅力あふれる作品をこれまでに約60作品を発表、日本をはじめ欧米、アジアなど20以上の言語に翻訳されている。

1 ジミー・リャオ(幾米)[台湾]

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私は大町で一冊の本に出逢った

設置場所 / 駅前広場、大町名店街
制作年 / 2017年 恒久作品

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2 ドナルド・ワッスワ[ウガンダ]

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アマーニ・ガ・ナブジ(ガーモクヤ・アチャーリ・モト)

設置場所 / 商店街の空き店舗

作品タイトルはルガンダ語のことわざで、「ナブギの強さ、その理由は早い段階で加工される=手に負えなくなる前に複雑な状況は阻止する」という意味。ナブギは、製作工程がユネスコの無形文化遺産に登録される美しい樹皮布織物の材料で、樹皮が硬くなるため幼木期に収穫されるという。作家は、このことわざを地域の課題解決を目指す本芸術祭に置き換えた。
本作品は、樹木を伐採せず再生させる技術で加工されたウガンダの樹皮布と、大町の食文化を象徴する地域の味噌樽や米育苗箱を使ったインスタレーションを行い、自然の恵みと引き継がれてきた地域の暮らしを表現する。


1984年ウガンダ生まれ / 在住。学際的なアーティストとして知られる。「実際の世界と、望んでいる未来の世界 / 夢の国との対比」を、絵画、彫刻、家具、インスタレーション、服飾デザインなどを通して半抽象的なスタイルで表現する。

Photo by Tukei Muhumuza Peter

2 ドナルド・ワッスワ[ウガンダ]

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アマーニ・ガ・ナブジ(ガーモクヤ・アチャーリ・モト)

設置場所 / 商店街の空き店舗

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3 蠣崎誓[日本]

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信濃大町 あさひAIR 2019, photo by Takahiro Ozawa

種の旅

設置場所 / 商店街の空家

2019年に開催された、アーティスト・イン・レジデンス事業「信濃大町 あさひAIR」で制作された作品を再制作する。信濃大町の森で、信濃大町の人々によって集められた種や植物を使い、信濃大町の自然の色だけでつくられた一枚の絨毯。日常にある植物、種、小さな粒たちが、動物や風、人の手によって運ばれ、めぐり続けている。作家がこの土地で出会った種は展示終了後に希望者に配布され、育っていく予定。普段見落としてしまう、小さなものを見つけ、見つめることの重要さに気付かせてくれる作品。


1979年栃木生まれ / 東京在住。自然や日常にある「ちいさなもの」を集めてちぎり絵や人形などを制作。2004年に自宅の四畳半を開放しカフェをオープン、様々なクリエイターとコラボレーションを行う。

photo by Takahiro Ozawa

3 蠣崎誓[日本]

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信濃大町 あさひAIR 2019, photo by Takahiro Ozawa

種の旅

設置場所 / 商店街の空家

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4 ニコラ・ダロ[フランス]

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クリスタルハウス

設置場所 / 商店街の蔵

歴史的な「塩の道」をモチーフとするこの作品は、機械仕掛けのフィギュアで構成されるサウンドインスタレーションで、蔵全体が大きなミュージックボックスとなる。雨音を海岸の波の音に変え振動するレインスティック(雨の棒)、海岸から山への空間の移行や季節の変化を表現する風の音を出す布、雷鳥のように夏冬で交互に色を変える2組の鳥、魚を手にして走る人や重い塩を引いている人のフィギュア、そしてバンドリーダーの猿。ユーモラスでもあり、精密に設計された装置と音によって、地域が織りなす時間と空間を表現する。


1972年フランス生まれ / 在住。彫刻、インスタレーション、自動で動くオブジェ等、幅広く制作している。科学、歴史、神話、文学などを参照し、演劇や科学者とのコラボレーションも行っている。

4 ニコラ・ダロ[フランス]

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クリスタルハウス

設置場所 / 商店街の蔵

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5 麻倉美術部[日本]

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過去作品
<6月の海>麻倉Arts&Crafts, 2016

ひみつの森

設置場所 / 麻倉Arts & Crafts

麻を集積する江戸末期の蔵を、2009年に市民有志でリノベーションした「麻倉Arts & Crafts」。1Fはアートショップ・ギャラリー、2Fは様々な人達が美術や工芸、音楽や演劇などのイベントを楽しむ屋根裏空間。信濃大町で暮らしながら「つくること」を夢中になって楽しむ麻倉美術部によって、自然物や身近な素材から生まれた北アルプスの精霊たちがゆっくりと踊りはじめる。日常と非日常の境ってなんだろう。ひみつの入り口はどこにでもある。風が流れ、鳥や虫や獣たちが生き生きと交歓するひみつの森に、だれでも自由に表現できる森ピアノの音が響いている。


麻倉を拠点に、大町市在住のアーティストや自由業、主婦などが集まり2014年に誕生した麻倉美術部。「楽しい毎日は自分たちでつくる」をモットーに、毎年参加型インスタレーションやワークショップを開催。

5 麻倉美術部[日本]

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過去作品
<6月の海>麻倉Arts&Crafts, 2016

ひみつの森

設置場所 / 麻倉Arts & Crafts

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6 淺井裕介[日本]

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すべては美しく繋がり還る

設置場所 / 大町名店街 制作年 / 2014年 恒久作品

道路用白線素材や土を使った巨大な壁画や地上絵を国内外で発表している淺井裕介。本作品は、『信濃大町2014 −食とアートの廻廊−』で大町名店街に制作されたもの。水と植物をテーマに、道路に白線を描くための素材をさまざまな参加者に切り抜いてもらい、名店街の路面にモザイクのように定着させた。高度経済成長期に栄えた昭和の風情を残す名店街に、いくつもの物語が重なり絡み合い、約150mのオリジナルの地上絵が完成した。現在もこの絵は残り続け、人々の生活に溶け込むとともに信濃大町を飾っている。


1981年東京生まれ / 在住。土、葉っぱ、道路用白線素材、テープなどを用いて絵画を制作。角砂糖の包み紙や紙ナプキンへのドローイング、泥や白線を使った巨大な壁画や地上絵まで奔放で幅広い作品を制作する。

Photo:武田陽介

6 淺井裕介[日本]

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すべては美しく繋がり還る

設置場所 / 大町名店街
制作年 / 2014年 恒久作品

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7 地村洋平[日本]

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タイトル未定

設置場所 / 商店街の空き店舗

北アルプスからの圧倒的な雪解け水と豊かな自然が残る信濃大町。一方で、世界ではプラスチックごみによる海洋汚染の問題が叫ばれている。「塩の道」として発展してきた大町を舞台に、塩(あるいは塩の結晶)と分解したプラスチックを使い、雨や霧がたちこめる空間をつくる。来場者は作品空間に設けられた通路を自由に行き来し、作品を体感できる。熱というエネルギーで変形するガラスやプラスチック素材を得意とし、各地で繊細で幻想的なインスタレーションを行ってきた作家が、自然と人工物、自然と環境汚染の対比を考えさせる作品を展開する。


1984年千葉生まれ / 在住。金属鋳造やガラス造形技法を学び、ガラスやプラスチックを用いた平面や立体、インスタレーション、目的地まで意図的にオブジェクトを誘導して歩くパフォーマンスを行う。

7 地村洋平[日本]

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タイトル未定

設置場所 / 商店街の空き店舗

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8 本郷毅史[日本]

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松本市池上邸蔵(2016)はま・なか・あいづ文化連携プロジェクト

水と光

設置場所 / 商店街の蔵

米は水と光を求めて発芽し、人は米という光を食べて生きている。作家がアフリカの喜望峰から始めた4.5万キロに及ぶ自転車の旅は、自らの故郷へ帰る旅だった。原点へと戻ろうとする過程で「水源域」へと向かったのち、大町市に移り住んで始めた稲作文化へと熱中していく作家は「水源域の光景は、自然と人間を臍の緒のように繋いでいる。写真を通して、この地に住む人々と訪れる人々が、水と光の光景自体が喜びであり、祝福であることを静かに感じられる空間をつくりたい」と語る。


1977年静岡生まれ / 大町市在住。写真家。生命の源であり、生活の原点でもある水源域の撮影を通じて、人間と自然の関係を探る。2016年から大町市木崎湖畔でお米を育て、2020年から本格的に就農する。

8 本郷毅史[日本]

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松本市池上邸蔵(2016)はま・なか・あいづ文化連携プロジェクト

水と光

設置場所 / 商店街の蔵

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9 原倫太郎+原游[日本]

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タイトル未定

設置場所 / 旧大町北高等学校

信濃大町の大自然、四季、動物、建物、人々の生活、伝承等をミニチュア化し、“フィクショナルで小さな大町”をコンセプトとした体験型インスタレーション。川を走らせ水の回廊をつくり、その周りには山々、森、噴水、滝、船、水車、湖、建物が並び、作品全体が架空の信濃大町の風景となる。水のからくり装置によって様々な仕掛けが施され、来場者は川に小さな船やボールを浮かべ流すことができる。歴史が実証しているように、文明は大きな川の周辺から誕生する。ここでは小さくて長い川を中心に、楽しいアートの世界が膨らんでいく。


[原倫太郎]1973年神奈川生まれ / 在住。「変換」をテーマにデジタルなエレメントをアナログ的手法で表現。「変換」することで見えてくる世界を構築する。
[原游]1976年東京生まれ / 神奈川在住。画布、木枠、色層などの絵画のコードをテーマにした絵画を制作。絵画の可能性を探求し、幾つかのシリーズを展開。

Photo:David DjindjikhachviliPhoto:須崎隆善

9 原倫太郎+原游[日本]

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タイトル未定

設置場所 / 旧大町北高等学校

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10 渡邊のり子[日本]

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今日までの大町の話

設置場所 / 旧大町北高等学校

5cm四方の箱の中に小さな世界を作り続けている作家。身近な小物でコラージュした小さな箱庭にタイトルをつけることで、独特の世界観を表現している。これまで制作された作品は300を超え、お弁当ピックとビーズなどやスパンコールを組み合わせた作品は「新・星つかまえ機」、自分の誕生日ケーキで使ったロウソク12本を樹木に見立て「誕生日のあとの森」と名付けられた。
本展では、大町に暮らす人々の記憶やまちの歴史を小さな箱のなかに集める。作家が制作する作品のほか、住民自身がつくった作品をあわせて展示し、箱を覗いた観客たちを記憶の旅に誘う。


1988年千葉生まれ / 東京在住。劇団「百景社」に舞台美術として参加。5cm四方の箱の中に身近な小物を組み合わせた作品をつくり、さらに作品タイトルをつけることで非日常的な独特の世界を作ることを目指している。

Photo:鈴木ヨシアキ

10 渡邊のり子[日本]

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今日までの大町の話

設置場所 / 旧大町北高等学校

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11 布施知子[日本]

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Photo by Tsuyoshi Hongo

OROCHI(大蛇)

設置場所 / 旧大町北高等学校

大町市八坂の小さな集落に住み、世界へ日本文化を発信し続ける折り紙作家。角柱をねじりながらコイル状に織り畳む「コイル折り」、パーツを組み合わせてつくる「ユニット折り」、同じ形を無限に繰り返す「無限折り」など、一枚の平坦な紙を「折ること」によって、独創的な世界を生み出してきた。
今回の作品で使われている「コイル折り」の技法が完成したとき、くねり、のたうつ姿から即座に連想された「大蛇」の折り紙から、原初の生命体を象徴するかのような存在感を感じたという。自然にひそむ神秘的なものが表現される、類まれな折り紙の世界。


1951年新潟生まれ / 大町市在住。折り紙作家。パーツを組み合わせてつくる「ユニット折り」の第一人者。工業製品も手掛け、著書が多言語に翻訳されるなど、国内外で活躍している。

11 布施知子[日本]

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Photo by Tsuyoshi Hongo

OROCHI(大蛇)

設置場所 / 旧大町北高等学校

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12 ポウラ・ニチョ・クメズ[グアテマラ]

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過去作品

自然の美しさと調和

設置場所 / 旧大町北高等学校

グアテマラのマヤアーティストによる絵画の展覧会。彼女の作品は、彼女の世界観を色濃く映し出し、自身のアイデンティティーや文化をもとに、経験や夢を描き出す。マヤ文化の伝統を尊重しながらも、独自の線描によって伝統的な絵画とは一線を画し、音楽、動き、言葉、色を通じて自然と交感しているかのようである。「自然は母のようである」と語る作家が、信濃大町に訪れた際に感じた風景 -風の流れとともに踊る水、北アルプスにささやく風と雪、花と畑を愛撫する露、生命を祝福する動物- を壁画にし、グアテマラで制作した絵画とともに展示する。


1955年グアテマラ出身 / 在住。マヤアーティスト。作家の世界観を色濃く映し出した作品からは、マヤ文化固有の宇宙に関する考え方と現実との関係性、多様な文化に対するメッセージを受け取ることができる。

12 ポウラ・ニチョ・クメズ[グアテマラ]

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過去作品

自然の美しさと調和

設置場所 / 旧大町北高等学校

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13 宮永愛子[日本]

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過去作品
"Letter"(detail), 2013 ©MIYANAGA Aiko Courtesy Mizuma Art Gallery
Photo by KIOKU Keizo

タイトル未定

設置場所 / 若一王子神社

※作品プラン準備中
詳細は決定し次第お知らせします。


1974年京都生まれ / 神奈川在住。日用品をナフタリンでかたどったオブジェや、塩、陶器の貫入音や葉脈を使ったインスタレーションなど、気配の痕跡を用いて時を視覚化する作品で注目を集める。

Photo:MATSUKAGE
©MIYANAGA Aiko Courtesy Mizuma Art Gallery

13 宮永愛子[日本]

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過去作品
"Letter"(detail), 2013 ©MIYANAGA Aiko Courtesy Mizuma Art Gallery
Photo by KIOKU Keizo

タイトル未定

設置場所 / 若一王子神社

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14 コタケマン[日本]

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Newま、生ケルノ山

設置場所 / 農具川沿いの空地

山の奥のまた奥にそびえ立つ北アルプスから吹きおろす風、その風が運ぶ空気は細い糸状の魚群となって鼻孔を突き抜け、山から溢れ出す雪解け水の激しい音があちらこちらから聞こえる。作家が作品のインスピレーションを得た信濃大町の自然の力を体感しながら農具川沿いの小道を歩くと、その先に土壁のドームが現れる。2017年の第1回展で地元住民を巻き込み人気を集めたコタケマンが、今回も地元住民のサポートを得ながら、材料集めから基礎、土壁づくりまでひとつひとつ手作業で3か月をかけ、高さ約4メートル、幅約10メートルの巨大な構造物に挑む。


1979年大阪生まれ / 在住。6年をかけて一軒家をまるごと作品「セルフ屋敷」にしたり、大阪・新世界で新しいお祭り「セルフ祭り」を興したり、インドに間違った相撲を広めに行ったりしている。

14 コタケマン[日本]

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Newま、生ケルノ山

設置場所 / 農具川沿いの空地

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